Worm experiments

しばらく線虫の研究に関わる機会があると思えないので、ここで学んだことをメモしておきたい。専門的な内容になるかもしれないがご容赦を。今回のラボはC.elegansのdauerステージ(休眠期間)にフォーカスを置いている。この現象、学部時代に授業で聞いてから面白いなあと思っていたし、なおかつ線虫ならではの現象だからこそ、このモデルシステムを使わないとならない強力な理由があるのが良い。なぜこの実験システムを使うのか、ってきちんと説明できる研究ってちゃんと考えが行き届いている感じがして好き。それで、この現象で重要でめっちゃ良く知られているDaf2というInsulin receptorに対して、Splicingによる制御があるというのを見つけたのがここのラボ。だから今回関わらせてもらったのは、そのSplicing factorのスクリーニングで当たった候補因子のMutant lineの作成や、蛍光reporter lineを使っての顕微鏡観察。初めてWormの顕微鏡観察をしたけど、細胞一個一個がはっきり見えて面白い。あとは、基本的なところから、性別がオスと両生(Hermaphrodite)の2つであることや発生段階がegg, L1-L4, Adultであること、3日のライフサイクル、大腸菌を使ってのRNAi、PCRとRestriction digest、bleachingでAdultからeggを取り出すこと、オスの尻尾がフックみたいな形になっていること、Heat shockでnondisjunctionを誘導することでオスを生み出す、などなど、本当に今まで全然知らなかった線虫研究に関わらせてもらって本当に勉強になる。覚えることと、実験することが多すぎて最初はキャパオーバーだったのだが、少しずつ慣れてきて楽しくなってきた。これから携わる研究ではないけれど、これから線虫の論文を読むのが楽しくなったのは間違いない。

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